2010年12月23日木曜日

ご挨拶









年末も差し迫って参りました。

季節の変化が少ないケニアにいると
12月になった実感もないまま、
もう年越しなのかと驚かされます。

JICA から任地への郵便物は12月6日を持って終了とのこと。
ケニアの郵便局もクリスマス休暇に入るため、郵便物は滞るとのこと。

日本の郵便サービスが稀有な存在であることを
こんな時にひしひしと感じます。

さて、我家のネット環境はあまり良くなく、
配属先やNGOのオフィスで拝借していたりするのですが、
やはり、クリスマス休暇の波がやってきます。

今後、ネットに接続できるか不明瞭なので、
ひとまずここで、年内のご挨拶とさせて頂こうと思います。

この1年は、本当に新しい出会いに溢れていました。
もちろん、日本を離れてケニアで生活する上で、
別れがなかったわけではありませんが。

ケニアでの生活が9ヶ月を経て、
ケニア人から与えられるものの多さに、
日々感謝をしています。

それから、世界中で活動している同期にも、
手紙で、メールで、SMSで、電話で・・・
色んな形で繋がっていて、お互いを励ましあえていることが
本当にありがたいことだと感じています。

日本を出る時には、反対も応援もありましたが、
受け止めてくれた沢山の方々にも感謝しています。

Merry Christmas & Happy New Year.

みなさんにとって、
新しい年が素敵な日々でありますように。

photo:2010後期ボランティア総会

2010年12月22日水曜日

VMMC






同期隊員が任地に遊びに来てくれました。

職種は違いますが、
エイズ対策にも興味を持ってくれていて、
各地のエイズ対策隊員の任地訪問もしているようです。

Rongo らしい何か・・・がある訳ではなのですが、
興味もあるようなのでVMMCの立会いに誘ってみました。

VMMC:Voluntary Medical Male Circumcision
(自発的医学的男性割礼)

任地の大多数を占めるルオ族は伝統的に割礼の習慣のない部族のため、
近年、政府や外国からの支援を受け、VMMCを推奨されています。

4・8・12月はターム休みでもあるので、
VMMCをする学生も多く、手術件数も多いそう。
20分くらいで処置は終わります。

VMMCだけでHIVの感染を防げるわけではありませんが、
これを気に、処置を受けた患者自身に
行動変容に繋がるきっかけができればと願っています。

帰宅









3週間近く留守にしていましたが、
任地に戻りました。

クリスマスに向けて、ケニア中の人々が移動している時期で、
交通手段の確保に苦労しました。

Kisii の Matatu stage では、普段と違う雰囲気の人々が闊歩し、
金銭や飲み物を理由もなく要求されたり、
荷物を無理矢理運ばれる上に料金を請求されるなど、
この時期特有の空気感と思われるような体験もしました。

無事に任地に帰ることができてホッとしています。

都会の喧騒とは懸け離れた静けさが漂っていて、
町の人々はどこに行ってしまったのか不思議です。

2010年12月19日日曜日

語学研修








1週間ほど、語学研修の機会を頂いた。

希望する隊員は英語かスワヒリ語を選択。
現地語のルオ語を学びたかったものの、
選択肢にないのでスワヒリ語の復習を試むことに。

久しぶりの座学には苦戦を強いられつつも、
語彙力や文法など、自分に不足していることを認識でき、
語学は常に勉強する必要があることを自覚。


ルオ族の先生がいたので、
何人かの隊員とルオ語のレッスンも追加。
語学漬の1週間で、消化不良気味ではあるが
有意義な語学研修になったと思う。
年末年始は語学の復習をしなくては。

2010年12月18日土曜日

図書室








MPATA SAFARI CLUB の中のお気に入りの場所。

図書室のあるロッジも珍しいのではないかと思うが、
その図書室の雰囲気がとても素敵。

消灯までの僅かな時間、
画集や写真集をぼんやり眺めていると
とても贅沢な心持になれる。

時々、警備員のマサイ族の方が
お話してくれたり、マサイ語を教えてくれたり。

長閑な時間が流れる空間。

Maasai mara














協力隊の同期隊員20人全員での maasai mara 旅行。

賑やかな旅行で、
ゲームドライブ、
バルーンサファリ、
星空観察、
ネイチャーウォーキング、
ジャグジー、
プール・・・

沢山のイベントがあって、欲張りな旅行であったと思います。

タンザニアの国境もみんなで跨いで来ました。
国境が陸続きであることに、改めて驚きと新鮮味を感じました。

2010年12月15日水曜日

ボランティア総会







年2回行われるボランティア総会が12月初旬に開催されました。

90以上のボランティアがケニア国内で活動していますが、
全員が顔を合わせる機会がこの総会しかありません。

プログラム企画から運営まで、事務所側と交渉をしながら
幹事会メンバーをはじめとするボランティア自身が行っています。

今回は同期隊員がいろんな場面で活躍していて、
前回とは違った気持ちで見ていられました。

それぞれの活動に良い刺激になったことを願っています。

2010年12月4日土曜日

副大統領接見

















Kalonzo副大統領への表敬訪問がありました。

副大統領が滞在した時間は1時間弱。
隊員による空手のデモンストレーションの後、
副大統領は1人1人と握手をし、一言ずつ会話を交わされ。

大変光栄なことなのだと思います。


この表敬訪問にあたり、直前まで日程が決まらず、
日程調整と時間調整に追われていたり、
副大統領登場まで、ケニア時間に翻弄され、
3時間以上会場以上待機だったり。

それなりに苦労もあったので
手放しに喜べるわけではないのですが。














それでも、
嫌な顔一つせずに、
ボランティア全員と会話をした
副大統領の手は柔らかく、
温かみを感じたものでした。

貴重な機会を得られたことに感謝しています。

2010年12月2日木曜日

Ceremony

World AIDS Day を祝う・・・
というのは感覚的に腑に落ちない。

とは言っても、今日12月1日、
配属先のスタッフが総出で臨む Ceremony が行われた。


県病院の入り口で、
沢山のNGO等の代表がご挨拶。














横断幕を掲げて市内をパレード。
このパレードでイベントの告知も兼ねている。

パレード隊の中には部族の伝統的なダンスを踊る子供達も。














最初、衣装が可愛らしかったので、
少女もメンバーの中にいるのかと思ったが、
みんな少年だった。


パレード隊がイベント会場にたどり着く頃、
会場ではドラマや歌など、パフォーマンスが行われ、
その袖では、VCTテントが設置。

イベントに来た人々にHIV検査を勧めたり、
部族語の挨拶をして、ただ盛り上がったり、
とにかくパフォーマンスを見てもらったり。







人出もそれなりに多く、
WADを印象付けるきっかけになったのではないかと。

他の会場ではバレーボール大会やサッカー大会も行われたようで、
当初の予定では、いろんな会場を少しずつ周るはずだったが、
アレンジしてくれるはずのケニア人が忽然と消え、
メイン会場に留まることに。














左:保健事務所所長
右:県性感染症・AIDS担当官

2人とも、インパクトのある分かりやすいスピーチで
Rongo県保健事務所のイベントや会議を牽引している。

2010年のWADのテーマは
'Universal Access and Human Rights'

県内のイベントが、
どのくらいこのテーマに沿ったものだったのか
判断しづらい部分も確かにあるものの、
多くの人がHIV/AIDSについて考え、stetus を知ったり、
治療を受けたりするきっかけになることを期待。

世界エイズデーに絡むイベントは今週いっぱい続く。

2010年12月1日水曜日

Impact Research

任地に戻って参りました。

最近、Rongoに入った支援先の一つ、
Impact Research というNGOに同行。














主な活動としては、

・Homebased counselling
・Door to door counselling & testing
・Mobile outreach cunselling & testing
・VMMC
・Addition counselling
・General counselling
・Psychological counselling
・Referral client
・Youth activity

などを行っているようです。

今回はその中でもMobile C&T。
小さなテントを張ってHIV検査を受けに来る人を待ちます。














テントの中は椅子に座って話ができるくらいの
十分なスペースも確保されています。













このテントは、毎日違う場所に設置することで、
道行く沢山の人々にVCTを促せるメリットがあります。

各テント1日の目標は12人。
カウンセリングを重視すると、
Client 1人1人に時間が掛かるので、
目標設定としては妥当ではないでしょうか。

Impact Research では、この小さなテントでのMobile C&Tを
地道に行って行くそうで、12月のスケジュールもびっしり埋まっていました。


さて。
日本では日付が変わって、12月1日です。

12月1日は世界エイズデー。
日本でのHIV陽性率は、アフリカ諸国に比べたら
依然として小さいのかもしれません。

それでも、着実に日本での陽性率は増加しています。
それなのに、日本人で自分のstetus を知っている人はごく少数です。

だからといって、
『HIV検査を受けよう!!!』
などと声高に言うつもりもないのですが、
せめて、AIDSが性感染症の1つで、性感染症は、
実は身近な病気であることを認識して欲しいなと思うわけです。

行動変容は意識変容から始まる、
自分の「気付き」が何よりも大切な気がします。