2011年9月8日木曜日

任期延長



任期延長の打診を調整員から頂いた。

実は8月頭にも、
別の調整員からその話しは頂いていた。

活動との兼ね合いもあるだろうから、
9月末を目安に考えて欲しい・・・
そんな内容だった。

ところが今回は、
2日後には返事が欲しいとのこと。
本部に提出する書類の審査の関係だろうが、
なかなか切羽詰った打診だ。


確かに、実はこの5月くらいから、
県内の医療過疎地域に診療所を作ることを
目標として、NGOと共に活動してきた。

県内の過疎地域で45000人が暮す広い地域には、
小さな診療所さえなく、交通機関も不十分。
片道11kmは離れた他の村の診療所に
徒歩で通うことを余儀なくされている人々が沢山いる。

隊員には資金がないものの、
「協力隊を育てる会」が行っている、
小さなハートプロジェクト 」を利用させてもらえたらと、
調整員に相談したり、
配属先である県保健事務所との話し合いを促したり、
今後ぶつかるであろうチャレンジも提示してみた。

医療施設だけ作っても、スタッフや薬などの支援を
保健事務所側から得られなければ、診療所として機能しない。
そういった手順をきちんと踏むように促してみたものの
NGO側のリアクションがあまりにも遅く、
なかなか話し合いを進めてもらえないのが現状。

隊員には任期があることを説明しても、
NGO側の姿勢が変わることが見受けられずにいた。

加えて、8月に入ってからは
出張やミーティングのドタキャンや
代表者と連絡が取れないなど、
活動が不透明なのも懸案事項だった。


ニャンザ州は2007年の大統領選の時に、
大きく荒れて、死傷者が多く出た地域なので、
JICA事務所側としても、留まる隊員は最小限に抑えたい。
任期延長をしたとしても、3~4ヶ月伸びる程度。

コミュニティにこそ、
こういった支援が入ることが理想だとは思う。

自分が無理矢理プロジェクトを進めれば
医療施設は建つかもしれない・・・

けれども、安定した医療体制の構築には、
コミュニティと政府機関が
連携し合っていなければならない。

そのパイプ役のNGOが機能していない状態で、
半年後にはいなくなる自分がプロジェクトを推し進めることは
ただの自己満足にすぎず、医療過疎地域の歪を深め、
結果的にコミュニティの期待を裏切ることになる。

現状を考慮すると、
1年延長できるならまだしも、
3~4ヶ月の延長ではプロジェクトの達成は見込めない。

断腸の思い・・・
とはこんな事を言うのかもしれない。

折角のお話だったが、
プロジェクトの進行も含めて、
今回は見合わせることにした。

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