マサイマラは「ライオン王国」だと
実感するくらい、ゲームドライブの度に
ライオン達に出会えた。

この木陰にも、ライオンがいるよ・・・
と、近付いてみると

どうやらお食事中。
何を食べているのかは分からないけれど、
食べて、毛繕いをして、そして、やっと思い出したように
サファリカーを見上げる。

ご満足な表情?
日向ぼっこをしていたオス。

穏やかな表情をしているように見えて、
迫力というよりはホッコリする。
2頭で連れ添って歩いていたメス。

サファリカーの横を優雅に通り過ぎるけれど、
泥濘道が多いせいか、長靴を履いたみたいな足。

サファリカーに挟まれても
動じることなく歩みを続ける。

メスライオン達はいつも凛としていて
カッコイイなと思う。
集団のトピが同じ方向をジッと見ている。
草食動物達の視線の先には
大抵の場合、肉食動物がいることが多いとか。

トピの視線の先にサファリカーが進んでいくと、

立派な鬣の雄ライオンが2頭。
トピ達を狙っているのか、
それとも休んでいるだけなのか。
今回はヒョウやチーターには遭遇しなかった。
でも、
サファリカーの前を横切った動物を見て、
ドライバーが大興奮し始めた。

サーバルキャットだ。
早朝か夕方以降に見られることが殆どで、
日中はなかなか見つけられないのだそうだ。

猫よりもシュッとした佇まい。
そして、あっという間に草原の中に姿を消してしまった。
雨の為、通行止めにしてある道いくつかあった。
しかし、その道の1つを歩いていくメスライオンを
ドライバーが発見し、双眼鏡で何かを確認。
その後、無線を使って、
レンジャーにその道へ入る事を問い合わせた。
やり取りを聞いていると、
なんだかステキな何かを見れそうな気配。
レンジャーがやって来て、
道を塞いでいた障害物を取り除く。

草原よりも道の方が、野生動物にとっても
歩きやすいのだろうか。
メスライオンの少し後ろを慎重に
サファリカーが付いて行く。
そして、やっと自分達にも
メスライオンが何かを咥えているのが認識できた。

このメスは赤ちゃんを運んでいたのだ。
ドライバーによると、生後1週間で、
自分で歩くことが殆ど出来ないそうだ。
サファリカーが追い掛けて来たので、
メスライオンも草原の中に体を隠してしまった。
「生後1週間のライオンは、
目も耳も開いていなくて裸同然」
と、後から教えてもらった。
赤ちゃんを咥えたメスライオンに
過度なストレスを与えたくないからと、
ドライバーは深追いはしなかった。
それでも、他のロッジの車が
レンジャーからの無線での警告を無視して
道を外れたメスライオンをさらに追いかけた為、
さすがに、程なくレンジャーに止められ、
そのエリアからの退去を余儀なくされていた。
こんな風に、「見たい」という人間のエゴは、
いつも野生動物達をストレスに曝している事や
それを保護するレンジャーの苦労が
絶えることはないのだと実感した。